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eyes to me~ 私を見て
第15章 歌姫の妹
「美名は、電車によく乗るの?」
「えっ?」

 顔を上げると、涼しげな目元が真っ直ぐにこちらを向いている。

 ――しょう君の目は綺麗。

 六年前も、そう思って見ていた事を思い出す。

「うん。路上ライヴしにあちこち行くから、結構乗るかな」
「気を付けた方がいいよ」
「え?」
「ほら、あいつら、美名をちらちら見てる」

 言われてみれば、男子学生達がこちらの方を指差したり何やら色めき立った様子で見ている。

「他の人を見てるんじゃないの?私なんて、あの子達からしたらオバさんじゃない」
「そんな事無い」

 翔大の真剣な眼差しにドキリとする。

「やだ……しょう君たら!誉めても何も出ないよ?」
「誉めてないよ。俺は本当の事を言ってるだけ」

 サラリと言われてますます恥ずかしくなった。


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