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eyes to me~ 私を見て
第67章 エピローグ
「帰ら……なきゃ」
「帰る?何処へ」
「会場へ…… 荷物も置きっぱなしだし……片付けとか……手伝わないと……」
「――行くな」
美名は、面食らった。
「い、行くなって……言われても」
「お前の帰る場所は……ここでいいだろ」
美名は、わけがわからない、という風に目をしばたかせた。
一世一代の口説き文句のつもりで言ったのだが。
イマイチ伝わらなかったようで大いに拍子抜けしたが、諦めるつもりは毛頭無い。
ーー美名が欲しい。
他の何と引き換えにしても。
美名を欲しがる男は、これからいくらでも現れるだろう。
だが、負けはしない。
誰にも渡さない。
この命が続く限り、腕の中から離したりしない――