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eyes to me~ 私を見て
第67章 エピローグ
「……ここでいいな」
綾波は、青を基調にしたインテリアの部屋のボタンを押して、フロントへと向かい、チェックインを済ませ、エレベーターへ乗り込む。
抱えられたままの美名は頬を膨らませていた。
「何か不満があるのか?」
「……なんか、凄くデジャヴを感じる……」
「ああ……最初会った時、こんな感じだったな」
美名は、色々と思い出し、腹が立ってきた。
「そうよね、全くあの時と同じだわ!……本当に強引なんだから!」
綾波は、美名をそっと降ろすと、壁側に押し付けて身を屈めて見つめた。
「同じじゃないぞ?……まだ、キスもしていないだろ」
「――っ」
「いいか……?美名……」
彼の長い指が、優しく唇に触れ、美名の身体じゅうが甘く痺れ、震えた。
「な、なななな何を今更っ……今まで一度も、そんな風に聞いた事ない癖にっ」
頬に触れられ、綾波の唇が近付いて来ると、美名は瞳を潤ませた。
「……その目は、イエス、と解釈していいかな?」
恋人達の唇が、ひとつに重なった。