この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~ 私を見て
第67章 エピローグ
綾波は、美名の柔らかい唇に優しく包む様に触れ、囁く。
「愛してる……」
「んっ……つ……剛さ……私……あっ」
何かを言いかける美名の言葉を待たずに唇を塞いだ。
壊れ物を扱う様に、そっと、慈しむ様に――
綾波は、小鳥のつがいが愛を誓い合う様に、啄むキスを降らせた。
触れるだけの口付けを何度も繰り返していたら、美名の身体の力が抜けてしまう。崩れそうになるのを綾波が抱きとめた。
到着を告げるチャイムがくりかえし鳴り、ドアが開閉している。
「……つ、剛さ……部屋に……」
「分かってる……」
綾波は、美名をまた抱き上げるとエレベーターから出て、部屋の鍵を開けた。