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eyes to me~ 私を見て
第16章 愛を囁く騎士、揺れる歌姫

「いや……だからあれは、一度だけ」
「悲しかったんだから――!」
美名は翔大の胸を殴った。
「うおっ!いてっ」
顔をしかめた翔大は、叩かれながら堪えている。
「しょう君が本当に好きだったのに……うっ……なのに」
叩き疲れた美名は、翔大の胸に寄りかかったまま泣いた。
「美名……」
髪を優しい手つきで撫でられてくすぐったい。
暫くそのままで居ると、ポツリと翔大が呟いた。
「目玉焼きで喧嘩……てなんだっけ」
「覚えてないの?」
顔を上げて睨むと、翔大が困った様に頭を掻く。
「目玉焼きを作ったら、しょう君が
"半熟じゃない目玉焼きなんて食えるか!"
て怒ったのよ!?」
「そうだっけ?」
今初めて聞いた、とでも言いたげな反応をする翔大に、また怒りが込み上げる。
「私、あれから目玉焼きがトラウマになったんだからね!未だに食べられないのよ!どうしてくれるの!」
翔大は突然吹き出した。
「な、何で笑うの!」
怒りで顔が熱くなる。
「悲しかったんだから――!」
美名は翔大の胸を殴った。
「うおっ!いてっ」
顔をしかめた翔大は、叩かれながら堪えている。
「しょう君が本当に好きだったのに……うっ……なのに」
叩き疲れた美名は、翔大の胸に寄りかかったまま泣いた。
「美名……」
髪を優しい手つきで撫でられてくすぐったい。
暫くそのままで居ると、ポツリと翔大が呟いた。
「目玉焼きで喧嘩……てなんだっけ」
「覚えてないの?」
顔を上げて睨むと、翔大が困った様に頭を掻く。
「目玉焼きを作ったら、しょう君が
"半熟じゃない目玉焼きなんて食えるか!"
て怒ったのよ!?」
「そうだっけ?」
今初めて聞いた、とでも言いたげな反応をする翔大に、また怒りが込み上げる。
「私、あれから目玉焼きがトラウマになったんだからね!未だに食べられないのよ!どうしてくれるの!」
翔大は突然吹き出した。
「な、何で笑うの!」
怒りで顔が熱くなる。

