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eyes to me~ 私を見て
第19章 桃子とふたりの王子
桃子は寝ぼけた様に手を二人に伸ばして呟いた。
「お……王子が……二人居る……」
「へっ?」
「えっ?」
「……て」
小さな唇が放つ言葉を聞き取ろうと二人は必死だ。
倒れている桃子の唇に耳を寄せる。
「キスして……」
「うん、そうキスね」
「なんだあキスかあ!……て、エエエエ!?」
「エエエエエエエエ」
桃子は目をトロンとさせて二人の頭を掴んで引き寄せた。
「……王子の……キスで目覚めたいの……いいで……しょ?」
「も、ももももも」
「桃子ちゃんっ本気!?」
二人は真っ赤になり狼狽えて顔を見合わす。
桃子は誘うように目を閉じて、三広も亮介も思わずゴクリと喉を鳴らした。
「ど、どうする」
「いや、女の子からの誘いを断る訳には」
「で、どっちから」
「そりゃ――、俺でしょ」
「何でお前なんだよ!」
二人が言い争っていると、静かな寝息が下から聞こえてきた。
桃子はうっすら笑ったままで眠っていた。
男達は、全身で溜め息を付いて桃子をソファまで運び寝かせた。
『あああ――っ』
『美名……美名……!』
寝室からはまだ愛し合う声が止まない。
二人は苦笑した。
「お……王子が……二人居る……」
「へっ?」
「えっ?」
「……て」
小さな唇が放つ言葉を聞き取ろうと二人は必死だ。
倒れている桃子の唇に耳を寄せる。
「キスして……」
「うん、そうキスね」
「なんだあキスかあ!……て、エエエエ!?」
「エエエエエエエエ」
桃子は目をトロンとさせて二人の頭を掴んで引き寄せた。
「……王子の……キスで目覚めたいの……いいで……しょ?」
「も、ももももも」
「桃子ちゃんっ本気!?」
二人は真っ赤になり狼狽えて顔を見合わす。
桃子は誘うように目を閉じて、三広も亮介も思わずゴクリと喉を鳴らした。
「ど、どうする」
「いや、女の子からの誘いを断る訳には」
「で、どっちから」
「そりゃ――、俺でしょ」
「何でお前なんだよ!」
二人が言い争っていると、静かな寝息が下から聞こえてきた。
桃子はうっすら笑ったままで眠っていた。
男達は、全身で溜め息を付いて桃子をソファまで運び寝かせた。
『あああ――っ』
『美名……美名……!』
寝室からはまだ愛し合う声が止まない。
二人は苦笑した。