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eyes to me~ 私を見て
第22章 百万本の花を、歌姫に
 美名は立ち上がろうとするが、よろけてしまった。

(私、動揺しているの?
 しょう君に見つめられたり、囁かれると正気を失う私はフラフラした女なの?
 大好きなのは綾波さんなのに……)

「美名……待って」

 やっとの思いで立ち上がりドアノブに手をかけた美名を、翔大が後ろからきつく抱き締める。
 彼の柑橘系のコロンが香ってきた。

「し、しょう君……行かなくちゃ」
「もう少しだけ……」

 グッと力を込めて抱き締められ、心臓が飛び出しそうになる程ドキドキしていた。
 身体は心と逆の反応をして、頬は赤くなり抱き締められた場所は熱く火照る。

(それとも……私は、彼に触れられる事が嫌じゃないの?
 そんな……そんな事……)





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