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eyes to me~ 私を見て
第22章 百万本の花を、歌姫に
「いくら暑いからって、ダメじゃない」
背伸びをして、タオルで濡れた髪を拭う美名を、目を見開いて翔大が見ている。
喉仏がゴクリと上下するのを目の前にして、ドキッとした。
「優しいな……美名は」
「あら、こんな事で騙されたらダメよ?
何か良からぬ事を考えてるかもよ~私」
柔らかい笑みを向けられて、ドキドキしているのを悟られない様、美名は軽く返した。
すると、彼に手を掴まれて息が止まる。
「騙してもいいよ……」
「し、しょう君」
翔大が更に何か言いかけたが、
「びしょ濡れのままじゃダメ――!
ボーカリストが風邪引いたらどうするんですか!お風呂用意しましたから、早く早く!」
桃子が話しかけてきて、翔大は手を引っ張られて行ってしまう。
言いかけた言葉は発せられないまま行き場を失い、ぷつりと途切れた熱情みたいな物を翔大の瞳が宿していた。
背伸びをして、タオルで濡れた髪を拭う美名を、目を見開いて翔大が見ている。
喉仏がゴクリと上下するのを目の前にして、ドキッとした。
「優しいな……美名は」
「あら、こんな事で騙されたらダメよ?
何か良からぬ事を考えてるかもよ~私」
柔らかい笑みを向けられて、ドキドキしているのを悟られない様、美名は軽く返した。
すると、彼に手を掴まれて息が止まる。
「騙してもいいよ……」
「し、しょう君」
翔大が更に何か言いかけたが、
「びしょ濡れのままじゃダメ――!
ボーカリストが風邪引いたらどうするんですか!お風呂用意しましたから、早く早く!」
桃子が話しかけてきて、翔大は手を引っ張られて行ってしまう。
言いかけた言葉は発せられないまま行き場を失い、ぷつりと途切れた熱情みたいな物を翔大の瞳が宿していた。