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eyes to me~ 私を見て
第22章 百万本の花を、歌姫に
「俺が今、美名に出来るのはこれ位しかないから……」
「しょう君……」
「好きだよ……美名」
「……!」

 涼やかな風が翔大の髪を揺らした時、美名はキスされた。
 振り払う前に彼は美名から離れる。
 ほんの一瞬のキスだった。

「他に誰が居ても……俺は諦めないよ」

 美名は紅くなり首を振る。

「ダメだよ……言ったじゃない」
「俺の事……まだ好きだろ?」
「な、何言ってるの?」
「美名が俺を見る目は、六年前と同じだよ」
「――!」

 翔大は目をふせた。
 長い睫毛が影を落としている様が悩ましい。

「でも……綾波を見る美名の目は、もっと熱い……」
「……そ、そうだよ。私は剛さんを愛してるから」



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