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eyes to me~ 私を見て
第24章 それぞれの恋の焔
「お化けの衣装作らなきゃ――!
 ウフフ……古典的な日本の怪談風にするか、ゾンビ風にしようかなあ――ひーっひっひ」

 桃子は、アイデアが浮かんだらしく、手帳に何かを書き留めている。
 その様子を見た翔大が笑った。

「……桃子ちゃん、楽しそうだね」

 美名は、握られた手を振り払っていいのだろうか……と迷う。

「うん……あの子、ああ見えて男の人が苦手なの。
 ていうか、自分を出すのが上手じゃないのよ。
 最初何かでつまづくと、もう後は全然ダメなの……
 デザインの学校に行ってるけど、友達関係で色々あってね。
 私も、普段は桃子の話を聞いてあげられないし、心配してるんだけど……
 あの子はあの子で、いつも私を心配してるの」
「優しい子だね。
 美名の心配て、何を?」
「男に騙されて泣いてないか、とかね……ふふ」
「今まで、そんなに悪い奴にばかり引っ掛かってたの?」
「……うん、そうかもね」
「……俺の事も、そう思ってる?」

 翔大の声色が少し変わり、美名の手を強く握った。




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