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eyes to me~ 私を見て
第24章 それぞれの恋の焔
 思わず翔大を見上げると、少し潤んだ目で見つめられていた。

「……ど、どうかな……忘れちゃったよ」
「それは嘘だろ」
「!」
「この間、泣いて昔の事を怒ったじゃないか」
「う……そ、それは」

 翔大の目に熱が籠る。

「美名は、ずっと俺を忘れてなかったって事だよな?」
「しょうく……」
「お姉ちゃ――ん!翔大さん!クジ引いて――!」

 桃子に呼ばれて我にかえり、美名は手を振り払って皆の所へ逃げるように駆けていった。

「皆、もう引いたんだね」
「私はお化け!アンソニーもお化け!志村さんは音響担当!真理は小道具係!」

 桃子がウキウキして頬を染めていて、美名まで嬉しくなった。

「さて、私は何かな……て、先に引いていいの?」

 翔大を振り返る。

「じゃあ、一緒に引く?」

 翔大は美名の手を掴み、箱の中へと手を入れた。
 瞬間またギュッと握り締めてきて、ズクンと胸が疼く。



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