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eyes to me~ 私を見て
第24章 それぞれの恋の焔
 ついさっき、喧嘩みたいになった直後で、真理の顔を見れない。
 練習の時は音に集中していたけど、二人きりはきつい。
 真理も無言でいた。
 不意に気配を感じ、美名が顔を上げると、目の前に彼が居て叫びそうになった。
 力強い腕が強引に美名の手を掴む。

「な、なな何っ?」
「行くぞ」

 真理は、美名を引き摺る様に玄関まで歩き、マイクロバスのキーを取った。

「ほら、靴履け」

 ドカッと腰を下ろし、ブーツを履きながらぶっきらぼうに言う。
 美名は状況がわからずぼうっとしていた。

「靴も履けないのかよ」

 真理は舌打ちをし、美名を強引に座らせ足首を掴む。

「ひっ……」

 それは乱暴な仕草で、スカートが太股まで捲れ上がってしまった。

「……!わり」

 真理は真っ赤になって手を離すとそっぽを向いた。

「ほれ、早く履け!
 先に乗ってるぞ!」
「う、うん」

 気が動転したまま、美名は靴の紐を締めた。
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