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eyes to me~ 私を見て
第24章 それぞれの恋の焔
 運転席でハンドルを握る真理は様になっていた。
 翔大も運転に慣れていたが、真理はすべての動きに無駄がなく、安心して乗っていられた。

「小道具か……
 何を作るか……
 結構難しいってか、厄介だよな……」

 真理はブツブツ言っている。

「あ、あの……さっきはありがとう」
「何の事さ」
「その……くじ引きの時」
「ああ……別にお前を助けたんじゃねーよ。
 あのまま進まなきゃ、皆に迷惑になるしな」

 真理は信号で停車し、前を注視しながら平坦な口調で答える。

「それでも……ありがとう」
「……っ」

 真理は前を向いたまま真っ赤になり、後ろからクラクションを鳴らされて、我にかえり発進させた。



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