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eyes to me~ 私を見て
第24章 それぞれの恋の焔
 二人はバスに向かう。

「今から帰るってメール入れておくね」
「ああ」

 真理は素っ気なく言うとバスの扉を開けた。
 美名が桃子にメールをして顔を上げると、彼と視線がぶつかる。

「送れた?なら、早く乗れよ」

 そっぽを向き運転席側へ行こうとする真理の腕を、美名が引っ張った。

「真理君ったら、クリーム!」

 振り返る顔の口元にそっと触れ、付いていたクリームを拭う。
 突然、視界が大きく揺れて胸に息苦しさを覚えた。

 ――目の前にあるのは太く浅黒い首。
 汗の混じったサロメチールの匂いが鼻腔を突いた。

 バスのステップで、美名は真理に抱き締められていた。


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