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eyes to me~ 私を見て
第24章 それぞれの恋の焔
「……戻れない……」

 美名が茂みの中で膝を抱え泣きながら空を見上げると、見た事の無い沢山の瞬きが広がっている。

「わあ……」
「おお……」

 頭上で太く低い声がした。

「―――!?」
「げっ?」

 同時に叫ぶ。

「きゃ――っお化け!?」
「あほー!俺だ俺!」

 大きな掌で口を塞がれたまま見上げると、真理だった。

「ま……ことくっ」

 美名は涙腺がゆるんで、ボロボロ泣き出した。

「おっ……ち、ちょ待て!何泣いてんだ――!」
「うぐっ……だっで……こわがっだ……」

 手の甲で涙を拭う美名を真理が呆れて見ている。
 不意にガサッと物音がして、美名の中にまた緊張が走った。

「うん?なんか居るのか?」

 真理が目を凝らすと、翔大がキョロキョロと辺りを見回して居る。

「あれ?翔大?」
「ダメ!見つかっちゃう」

 美名は慌てて真理を引っ張った。

「うわっ!」

 バランスを崩した真理と美名は草むらに倒れ込む。


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