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eyes to me~ 私を見て
第26章 Rock Me
「んも――っ西くんたら!驚かさないで!
 取っ組み合いがコミュニケーションとか、土手の原っぱで殴りあいして仲直りする少年漫画じゃあるまいし!」

 松宮が胸を撫で下ろして笑う。

「えへへ。
 俺らはまだ中坊みたいなもんなんで!な、綾波!」

 祐樹に笑いかけられて、綾波は、乱れたネクタイを戻しニヤリとした。
 祐樹の目に僅かに殺意めいた輝きが見えたが、自分の女に手を出されたと知ったばかりなのだから無理はない。

(――俺がもし、逆の立場なら、相手を本気で殺そうとするだろう)
 
 スタッフや松宮にお詫びと御礼を言い、スタジオを出て車に乗り込んだ。

「吉祥寺駅まで行ってくれ。そこで待ち合わせてるから」

 祐樹はそう言うとスマホを取って誰かと話し始めた。

「うん……終わったよ……ごめんね?待たせて……そう……今向かってるから……
 愛してるよ」

 祐樹は溜め息を吐いて通話を切る。

「……ほなみか」
「ああ」

 綾波と祐樹の間に微妙な空気が流れると、三広が突然
「あ――!」

 と叫んだ。




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