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eyes to me~ 私を見て
第27章 恋情のheart beat
 三広は画面の下の、手のマークを見る。

「高評価5783……低評価142……
 ねえ……全部の人に受け入れられるって、やっぱり難しいのかな」
「そりゃお前、百人いたら百人の価値観や好みがあるからな。
 人気が出れば出る程にアンチも涌く。
 それも、いっぱしになった証とも言えるな……
 まあ、まだまだこいつらは今からだが」

 三広は唇を噛み締め、画面を指でトントン叩き始めた。

「princes & junkyだけじゃない……
 次から次へ勢いと実力のある奴等は出てくるね……
 うかうかして居られないな」
「しっかりバンドを引っ張って行ってくれよ、三広」

 片手で頭をクシャとすると、三広は目を潤ませた。

「おい、まだ後任も決まってないうちから泣きが入るのか」

 そう言って笑うと、三広は何も言わずに顔を臥せた。
 マッシュの素直な茶髪がサラリと表情を隠すが、肩が震えている。
 やがて、消え入る様に呟いた。

「綾ちゃん……今まで……ありがとう」
「――」

 一瞬、綾波まで感極まりそうになった。
 三広の耳を思いきり引っ張ってやる。

「い――痛い――!ひ、酷いよ綾ちゃんっ」
「阿呆!おセンチになる暇があるなら、今夜どうやって桃子をモノにするか作戦を考えてろ!」
「うっ……そ、そんな――」

 予想通り、三広は鼻血タイムに入った。
 ボックスティッシュを大量に積んできて正解だった……

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