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eyes to me~ 私を見て
第27章 恋情のheart beat
綾波と三広が長野へ向かって爆走しているとは夢にも思わない美名は、別荘の二階の廊下の至るところに、真理と工夫を凝らし、ちょっとした仕掛けを設置していた。
今日は陽が落ちてから、肝試しからのキャンプファイヤーをする予定だ。
この合宿の目的は、このイベントをやる事だったのか?と疑いたくなる位、志村は朝から張り切っていた。
肝試しからキャンプファイヤーまでの様子をビデオに撮って永久保存版にするつもりらしい。
この為に超好感度カメラを用意したらしいのだ。
美名は、手作りの紙のお化け人形に目を書き入れながらふと疑問を口にした。
「でも……お化けが桃子と由清君で……
音響はずっと流してるにしても……
誰が撮影するの?」
「……まあ、実況撮影だろーな」
「ええっ……こ、怖いのに無理」
真理はオモチャの猿シンバル人形の埃を取りながらボソリと言った。
「守ってやるから……大丈夫だよ」
「え?何か言った?」