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eyes to me~ 私を見て
第28章 獣の求愛
桃子の足は速く、三広でもなかなか追い付かない。
(着物を着ていて動きにくい筈なのに、何故あんなに走れるんだ?
……あ、そういえば桃子ちゃん裸足で……
怪我したらいけない!)
「桃子ちゃん!止まって!足元に何が落ちてるか……」
桃子が中庭の大きな柳の木の影に隠れようと幹に手を触れると、暗闇の中に二つの目がギラリとするのが見えた。
「キャアアアアアア」
「うわああああああ」
思わず飛び退くが、あれ?と首を傾げる。
今のは……
何か見覚えのある生き物……
桃子は手を叩いた。
「なんだぁ、真理!」
「なんだぁじゃねーよ!よりによって柳の下にそんな格好で現れるんじゃねーよ!
驚いて死ぬかと思ったわ!」
真理はタバコとライターを手に持っていた。
「禁煙したんじゃないの?」
「う……なんか急に吸いたくなったんだよ……
でも吸ってねーからな!」
「ふうん」
ガサガサ音がして振り向くと、三広が走ってくる。
桃子は真理の後ろに隠れた。
(着物を着ていて動きにくい筈なのに、何故あんなに走れるんだ?
……あ、そういえば桃子ちゃん裸足で……
怪我したらいけない!)
「桃子ちゃん!止まって!足元に何が落ちてるか……」
桃子が中庭の大きな柳の木の影に隠れようと幹に手を触れると、暗闇の中に二つの目がギラリとするのが見えた。
「キャアアアアアア」
「うわああああああ」
思わず飛び退くが、あれ?と首を傾げる。
今のは……
何か見覚えのある生き物……
桃子は手を叩いた。
「なんだぁ、真理!」
「なんだぁじゃねーよ!よりによって柳の下にそんな格好で現れるんじゃねーよ!
驚いて死ぬかと思ったわ!」
真理はタバコとライターを手に持っていた。
「禁煙したんじゃないの?」
「う……なんか急に吸いたくなったんだよ……
でも吸ってねーからな!」
「ふうん」
ガサガサ音がして振り向くと、三広が走ってくる。
桃子は真理の後ろに隠れた。