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eyes to me~ 私を見て
第29章 優しい獣の腕の中で

 真理の暖かい腕と胸が美名を癒して行く。
 美名の身体から力が抜けた瞬間、体を覆っていたシーツがパサリと落ちた。
 真理は息を呑み、目が釘付けになる。
 美名が慌ててシーツを拾い上げると、真理は真っ赤になって後ろを向き、しゃがんでバッグからゴソゴソと何かを出した。
 シーツを被り座り込んでいる美名に、差し出されたのは男物のスエットだった。
 彼は、戸惑う美名の手に無理矢理握らせる。

「――俺のでよけりゃ、着ろよ。
 可愛いのじゃないけど……そこは我慢してくれ」
「真理君……」
「後ろを向いてるから早く着ろよ」
「う、うん……」

 美名が着るとやはりダボダボだった。
 身長が190近くある真理の服だから無理はない。


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