この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~ 私を見て
第29章 優しい獣の腕の中で
真理の暖かい腕と胸が美名を癒して行く。
美名の身体から力が抜けた瞬間、体を覆っていたシーツがパサリと落ちた。
真理は息を呑み、目が釘付けになる。
美名が慌ててシーツを拾い上げると、真理は真っ赤になって後ろを向き、しゃがんでバッグからゴソゴソと何かを出した。
シーツを被り座り込んでいる美名に、差し出されたのは男物のスエットだった。
彼は、戸惑う美名の手に無理矢理握らせる。
「――俺のでよけりゃ、着ろよ。
可愛いのじゃないけど……そこは我慢してくれ」
「真理君……」
「後ろを向いてるから早く着ろよ」
「う、うん……」
美名が着るとやはりダボダボだった。
身長が190近くある真理の服だから無理はない。