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eyes to me~ 私を見て
第30章 さよなら、愛しい獣
「美名……お前の荷物はアパートへ送る」
「!」
事務的な話し方に、体の芯が冷たくなっていく。
「お前の身体にはもう用はないが……その声は欲しい。
マネージャーは今まで通り俺だ……
俺の言うことは聞いてもらうからな……」
グサグサ、と身体と心に言葉が突き刺さる。
真理のシャツを掴む指に力を籠めた。
「俺はひと足先に東京へ帰る。お前はこいつらに送ってもらえ」
「とっとと行け!
お前には……二度と美名に触らせないからな!この冷血ヤロー!か――っ!」
真理の怒号が響き渡る中、綾波の遠ざかる靴音が耳に纏わりつく。
それを振り払うかの様に、真理に強くしがみついた美名は言った。
「真理君…………抱いて……今すぐに……」