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第30章 さよなら、愛しい獣

｢あっ……あああっ……ま、真理くんっ……｣

　思いがけず巧みな指の動きに美名は胸を隠していた手をいつの間にかほどき、彼の髪を掴んで悶えた。
　真理は、指をショーツの中へと踊らせる。
　途端に響く水音に、息を呑む。

　ーー美名が、淫らに感じている……
　今は、全部忘れて俺が与える快感に溺れて欲しい……

　美しい美名の身体に見とれて獣を猛らせながら、真理は指で美名を一気に絶頂へと導いた。

｢あっあああっ｣

　気を失った様に虚ろにぐったりした美名が堪らなく可愛い。
　真理はその唇を、自分のキスで抉じ開けて咥内を犯し、美名を目覚めさせた。
　美名の小さな舌がゆっくりと応えて来た。
　真理はもう、いつもの軽口をする余裕など無く、ズボンとトランクスを脱ぎ、隆々と増大した獣を晒す。
　少し刺激しただけで爆発しそうだ。
　慎重に、美名の潤った秘蕾に押しあてる。

｢うっ……くっ！｣

　真理は少し触れただけで堪らない快感に震えた。