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eyes to me~ 私を見て
第31章 騎士の反撃
翔大は美名に見惚れた。
白とピンクの膝丈のワンピースからほっそりとしなやかに伸びる手足。
美しい身体の曲線に長くユラユラと揺れる艶やかな栗色の髪。
桜色の可憐な唇……
「……俺と美名は付き合う事になった」
真理の口から意外な言葉が発せられる。
「えっええええ――!?」
志村が目を真ん丸にして叫んだ。
桃子はウンウンと納得したように頷いている。
美名は僅かに頬を染めて真理を見た。
その仕草が目に写ると、翔大は身体と心にカッと蒼い焔が灯るのを感じた。
だが、表面では穏やかに振る舞う。
「……綾波は?」
「……そ、それは」
美名が口ごもると、真理が代わりに答えた。
「奴は、只のマネージャーだ。美名を守るのは俺だ」
「…………」
二人の間に一触即発の緊張が走るが、カフェの店員の声でそれはぷつり、と途切れた。
「ムーンバックススペシャルラテ8つのお客様!お待たせ致しました」
「――あ、は、はいっ」
志村が会計をして袋を持った。