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eyes to me~ 私を見て
第32章 新しい恋と、忘れられない恋と
 それが突然、あんな冷たい仕打ちを美名にするなんて……

「何があったんだろうな」

 美名が話したがらない事を無理に聞く事はしたくない。
 ゆっくりと、美名が綾波の事を忘れていってくれたら……

「真理君も、入って?……あれ?もう眠い?」

 シャワーを終えて短い部屋着に着替えた美名がバスルームから出てきて、真理はベッドから飛び起きた。

「ご、ごめん!なんかコイツらが気になってさ」

 真理は大量の編みぐるみを指差して取って付けた言い訳をする。

「それね……全部桃子が作ったのよ」
「へえ、器用だな」
「嫌な事があると作るのよ……その度に私の部屋に置いてくから困るんだけどね」

 美名は、綾波がくれた大きな"バニっぴー"をふと思い出した。

(綾波さん……荷物を送ってきてくれるって言ったけど、あの子も送ってくれるのかな……
 あれだけ大きいと無理かも知れない……
 マンションに持っていかずに、ここに置いておけば良かったな……)
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