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eyes to me~ 私を見て
第32章 新しい恋と、忘れられない恋と
ハハハと笑いながら真理はバスルームへ入って行った。
美名もクスリと笑いながらベッドを直す。
冷蔵庫の中のビールやチューハイが冷えている事を確認すると、真理が持っていたうさぎを胸に抱き締めて、これから始まるであろう甘い夜に思いを馳せた。
(……ついこの間まで、綾波さんに沢山抱かれて愛を囁かれて居たのに……)
忘れると心に決めたけど、やはり思い出すと辛い。
彼はマネージャーだから、これからも顔を合わせないとならないし……
忘れる事なんて永遠に出来ない気がした。
美名は自分の着ている部屋着をチェックする。
桃子が作ってくれたセクシーな下着は中に付けているが、上からは見えない。
(真理君がこれを見たら……何て言うかな……
喜ぶかな……)
子供みたいにハッキリと喜怒哀楽を出してくる真理に美名は救われていた。
真理の前では自分も素で居られる様な気がする。
「何か、簡単なおつまみでも作ろうかな……」
立ち上がった時、チャイムが鳴った。
「……誰かな?こんな時間に……て……ひいっ!?」
警戒しながらドアを開けると、巨大なウサギの顔が見えて腰を抜かした。