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eyes to me~ 私を見て
第33章 新生princess&junky
(……剛さんだ!)
「は、はい!」
慌ててドア開けた時、玄関の段差につまづいてよろけてしまい、素早く抱き留められる。
フワリといつものホワイトムスクの香りがして、身体をしっかりと抱き締められて胸が高鳴った。
「……すみません……」
顔を上げられない。
すぐ目の前に顔があるかと思うと……
彼の、微かな溜め息が聞こえる。
「相変わらず、世話が焼けるな……」
優しい声にドキンとするが、唇を噛み締めて手を振り払った。
「も、もう大丈夫です!」
「――」
切れ長の瞳がじっと見ている。
「……な、何ですか?」
「……似合ってるぞ」
一瞬微笑んだように見えたのは……気のせいなのだろうか。