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eyes to me~ 私を見て
第33章 新生princess&junky



「ま……っ」

 震える声が、美名の口から漏れる。
 すぐ近くに綾波が居るのが苦しくて堪らなかった。
 思っても仕方がないのに、意味がないのに、綾波の姿を見るだけで恋しさが募る。
 真理は、いつも優しく包んでくれる。
 美名も真理の事が好きだった。
 けれど――真理に抱き締められる度に、もう忘れられる――今度こそ忘れられると思うのに、綾波の姿を見たり声を聞いたりするだけでそんな確信は脆く崩れてしまう。

「何だ……?」

 綾波の真剣な眼差しがそこにある。
 美名は必死に思いを押し止め、誤魔化した。

「ま、真理君は……っ!
 とても優しくて……大事にしてくれます」

 振り切る為に、自分に言い聞かせる様に強く言う。
 綾波が今どんな顔をしているのか、怖くて見れなかった。
 顔を背けたまま尚も続けた。

「毎日……抱き締められて……幸せです……
 綾波さんと居たときよりも……ずっと」



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