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eyes to me~ 私を見て
第34章 蕀(いばら)を踏みしめる歌姫
「――!そ、そんな……いいですから」
首を振ると、綾波が苦笑した。
「だよな……それは真理の役だ」
ズキンと胸が痛み、心が重くなる。
「真理……君は……」
「……?」
俯いた美名に、綾波が何か聞こうと口を開きかけた時、スマホが鳴った。
「……」
綾波は暫く美名を見つめていたが、スマホを取った。
「はい……ああ、堺さん……昨日はどうも……え?……ええ……今、志村さんのスタジオに居ますが……今から?……お待ちください」
綾波が美名を見る。
「ポキノンの堺さんが、追加で取材したいそうだが……大丈夫か?受けれるか?」
美名は、頷いた。