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eyes to me~ 私を見て
第35章 ガラクタと歌姫と
「ま……真理く」
「あ――っ泣くなよ泣くなよ!」
大きな掌が美名の背中を優しく叩く。
「ひ……っ……ごめんなさ……」
「だから、謝るなって」
「あら――?どうしたの美名ちゃん?」
「真理、何泣かせてんだよ」
志村と由清が二人の様子に気付いてやって来た。
美名は首を振るが、涙も震えも止まらない。
「……違……何でもありません……っ」
「真理くん~美名ちゃんを泣かせたらダメでしょ~
ほらっ美名ちゃん?これで涙を拭いて?」
志村がハンカチを差し出した。
「す……すいませ……ん」
「美名……わかったから」
真理が優しく美名の頬に触れた時、バタンと乱暴にドアを開けて綾波が入ってきた。
次の瞬間、綾波は真理を突き飛ばした。