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eyes to me~ 私を見て
第35章 ガラクタと歌姫と




 綾波は、真理の言葉に絶句し、深く溜め息をついた。

「志村さん……今日はもう美名を送って休ませていいですか」
「え、ええ……いいわよ」
「美名、行くぞ」

 綾波は美名の手を掴んだまま、強引に引っ張っていく。
 振り返ると、真理が笑って親指を立てていた。

「真理君……っ」

 美名は、押し込められる様に車に乗せられた。
 スタジオに残された三人は暫く呆気に取られていたが、沈黙を破ったのは志村だった。

「んもう~あんた達、一体どうなってんのよ!」
「すんません」
「スンマセン、じゃあないわよっ!心配かけて――!」

 志村は真理のこめかみを拳でグリグリやり始めた。

「い……いて……いて――し!離せよオッサン!」
「んも――今夜は三人でパーッとやりましょ――!デビューの前祝いよっ」

 志村は由清と真理の首根っこを捕まえた。

「今夜は寝かさないわよ――!ほ――っほっほ」
「ひえええ――っ」

 由清の悲鳴がスタジオに響いた。

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