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eyes to me~ 私を見て
第36章 silent wolfが牙を剥く

「何かって……何?」
由清に冷静に聞かれて真理は詰まる。
「ぐうっ……そ、それは」
「とにかく、曲を形にしないと、だね?」
亮介はケースからギターを出すと即興で何か弾き始めた。
「お、おう!それだよそれ!それを言いたかったんだ――!」
真理は両手をあげた。
「三人寄れば文殊の知恵!ここに居るのはいち、に、さん……な、何と!七人も居るじゃないか!
皆でやれば一晩で曲が出来るぞ!」
「……そうだね……何とか……なるかな」
「そうそう!曲ってのは出来る時はババーッて降りて来る!
ロックの女神よ、カモーン!」
亮介と由清は浮かんだメロディーを口ずさんでは、手で膝を叩いてリズムを取ったりを始めた。
「そ、そうだ!出来るぞ!俺らならできるぞ――ウワアアア」
「真理……うるさいよ」
由清は、吠える真理を軽く睨む。

