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eyes to me~ 私を見て
第37章 ミッション・イン・ポッシブル
二人を駅におろし、マンションに向かう途中で美名は眠っていた。
「そういや……美名のアパートに例の人形を忘れて来てたな……」
綾波はふと思い出し、アパートへと車を走らせる。
美名は"バニっぴー"を抱き締めて眠っていたらしいのだ。
帰宅してバニっぴーが部屋に居ると嬉しいらしい。
今丁度眠っているし、廻り道をして取りに行ってやろう。
アパートの前に車をつけると、美名のバッグから鍵を出してドアに差し込むが……
「……何?開けっぱなしで出掛けた訳じゃないが……」
綾波は身構えながらそっとドアを開けた。
黒いパーカーを羽織りマスクをした見知らぬ男が部屋の中を物色している。
タンスは全部開けられて、外から見たら気付かなかったがカーテンが裂かれていた。
男は今まさに、バニっぴーをナイフで切り裂こうとしていたが、綾波に気づくと何やら叫びながら向かって来た。