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eyes to me~ 私を見て
第37章 ミッション・イン・ポッシブル
綾波はサッと身を屈め、男の腕を手刀ではたいた。
ナイフが落ち、すかさず蹴り遠くへ飛ばす。
男の腹に強烈なパンチを決めると、衝撃で部屋の隅まで転がり、頭を覆っていたフードが取れて金色のモヒカン頭が現れた。
倒れて呻く男の髪を掴み、上を向かせ鼻を殴ると血が飛び散り綾波の白いシャツを赤く染めた。
「ひっ……ゆ、許し……」
男はすっかり脅えて無抵抗だった。
「誰かに頼まれたのか……?答えろ」
「う……」
言い淀む男の首をぎゅうと締め上げると、その口から恐怖の叫びが漏れる。
「ご、ごめんなさい……ごめんなさい!
俺はただ……金で雇われただけで……ひいっ」
綾波の眼力にすっかり萎縮した男はペラペラ喋る。
「オオムロだかなんだかって奴に、この部屋を荒らして来いって……」
「大室だと!?」