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eyes to me~ 私を見て
第37章 ミッション・イン・ポッシブル
綾波が覗きながら手を差し入れてまさぐると何か小さな固い物が当たる。
男は小さな声で呟いた。
「……と……盗聴器……を付けてこいっ……て」
「……これはもう動いているのか?」
「ま、まだだよ……
部屋を出てく時に……出っ張ってる赤いボタンがあるから……押そうと」
「……成る程」
綾波は男をスマホで撮影した。
「ひっ」
「お前の顔、しっかりと覚えたからな……
いいか……もう二度と俺達に関わるんじゃない……
また何かでお前の姿を見たらその時は……」
綾波は首を斬る仕草をした。
「ひ……ひいっ!
分かってます!分かってます!もう二度としません!兄貴!」
「お前に兄貴呼ばわりされる覚えはないぞ」
「へへ、すんません……つい……
あ、俺は……神谷組の"ライオン丸"こと竹下 健人(たけした・けんと)
です!以後、お見知りおきを!兄貴!」