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eyes to me~ 私を見て
第37章 ミッション・イン・ポッシブル
「……神谷組……?
神谷組と言えば……関東のデカい暴力団じゃないか」
ライオン丸は、首を振った。
「組は関係ないんす。
今回の事は……俺が金欲しさにやっただけで……うちの組はカタギの人に手出しはしないっす」
「おい……他に何か大室の差し金でやったか?」
「やってないっすよ!本当っす!」
綾波は腕を組み考え込む。
芸能界では、そういった連中と繋がりがあるという噂が立ち上るだけでも大スキャンダルになる。
大室が自分の名前を使ってそんな事を指示したりするだろうか?
それとも、丸々揉み消す自信があるのか……
「あ、あの~そんな訳で、もういいっすか?兄貴」
「だから兄貴と呼ぶなと」
「いや、兄貴のその強さ……惚れたっス!
もし俺に何か出来る事があったら言って下さいね!」
「……お前に出来る事は今すぐ姿を消して俺達の前に現れない事だ」
ぴしゃりと言うと、ライオン丸は苦笑しながら何度も頭を下げて出ていった。