この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~ 私を見て
第6章 獣の戸惑い
美名をシーツの上から抱き締める。
本当は、こんな物、すぐに取り去って、滅茶苦茶に美名を奪いたかった。
「言っただろう……お前は俺が見つけた……歌姫だと」
「そんなんじゃなくて……っ」
美名は胸の中で首を振る。
「私は……言ったじゃない。好き……好きって」
その甘い声で、綾波の全身が熱く燃え始めた。
美名は首に腕を廻して耳元で囁く。
「聞かせて……綾波さんの気持ち……」
――俺の気持ちだと?
俺は……
可愛くて堪らない気持ちを腕に込めて抱き締めて、口を開きかけた時、またスマホが鳴った。
「――」
深く溜め息をついて、美名の額にそっとキスしてベッドから降りる。
美名は、また頬を膨らませて居た。
「もしもし」
『あ、綾波か?お前さ、子供の名前考えてくれないか?』
「祐樹――いきなり何だ」
綾波はこめかみを押さえた。
『いや、あと半年位で産まれるしさあ、今のうちから候補を出しておきたいんだよね。
皆にも頼んであるんだよ!
男の子と女の子の名前を三つずつ、二週間以内に考えて俺の所までファックスくれよ。じゃあな!』
クレッシェンドのボーカルの西本祐樹は、一方的に言いたい事だけ言うと、電話を切った。
(――全く、相変わらず勝手な奴だ)
本当は、こんな物、すぐに取り去って、滅茶苦茶に美名を奪いたかった。
「言っただろう……お前は俺が見つけた……歌姫だと」
「そんなんじゃなくて……っ」
美名は胸の中で首を振る。
「私は……言ったじゃない。好き……好きって」
その甘い声で、綾波の全身が熱く燃え始めた。
美名は首に腕を廻して耳元で囁く。
「聞かせて……綾波さんの気持ち……」
――俺の気持ちだと?
俺は……
可愛くて堪らない気持ちを腕に込めて抱き締めて、口を開きかけた時、またスマホが鳴った。
「――」
深く溜め息をついて、美名の額にそっとキスしてベッドから降りる。
美名は、また頬を膨らませて居た。
「もしもし」
『あ、綾波か?お前さ、子供の名前考えてくれないか?』
「祐樹――いきなり何だ」
綾波はこめかみを押さえた。
『いや、あと半年位で産まれるしさあ、今のうちから候補を出しておきたいんだよね。
皆にも頼んであるんだよ!
男の子と女の子の名前を三つずつ、二週間以内に考えて俺の所までファックスくれよ。じゃあな!』
クレッシェンドのボーカルの西本祐樹は、一方的に言いたい事だけ言うと、電話を切った。
(――全く、相変わらず勝手な奴だ)