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eyes to me~ 私を見て
第38章 恋するcherry soda
「堺さん……」
呆気に取られる綾波に、堺はポキノンの最新号を渡した。
気を失った美名を見て、しみじみと呟く。
「眠り姫ですね、まさに……」
「綾波のせいでのびてんだよ!この男とんでもないんだぜ――っ」
真理が喚くと、堺はニッコリして綾波を見る。
「可愛くて仕方がないんですね……わかります」
綾波は咳払いをして雑誌を開く。
巻頭のBEATS特集の後に新人アーティストのコーナーがあった。
八組の新人が取り上げられていて、プリキーは一番最初の記事だ。
「四頁も……」
由清と真理も雑誌を覗き、感嘆の声を上げた。
「わあ――っカッコいいかも……」
「スゲ――!なんか、俺らミュージシャンみたいだな」
「ミュージシャンだろ……」
綾波は二人の反応に苦笑する。