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eyes to me~ 私を見て
第39章 騎士の仕掛けた罠
「顔が赤いぞ」
「もう!誰のせいだと……」
「美名さ――ん!」
鈴を転がす様な声を上げて、小走りに聖恵がやって来た。
この間は一言も話していないのだが、いきなりの懐っこい振る舞いにギョッとする。
ニッコリ笑うとまるで花が咲いた様な女の子だ。
美名が、(可愛いなあ……)とつい見とれていたら、聖恵はピョコンと頭を下げる。
「この間は、ご挨拶が出来なくて失礼しました!
silent wolfの北岡 聖恵です!よろしくお願いします!」
「あっ……いえ、とんでもない!私こそ、よろしくお願いします」
美名は、慌てて立ってお辞儀した。
「よろしくお願いします!」
「こっこちらこそよろしくお願いします!」
二人してお辞儀合戦になってしまい、綾波が呆れている。
「おい……永遠に終わらないぞ」