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eyes to me~ 私を見て
第7章 恋い焦がれる獣
 彼が愛していた女は、そう呼んでいたのだ。
 名前を呼ばれる度に胸が粟立った。
 同じ様に呼ばれたら、美名と彼女が重なってしまう。

「え……じゃあ、何て呼べば……」

 困惑して美名は考え込むが、パッと目を輝かせた。

「『綾ちゃん』は?」
「……バンドの奴等がそう呼ぶから、それは却下だ」

 綾波は、内心ずっこけていた。

 ――苗字呼びを止めてくれと言われたら普通名前呼びしかないじゃないか……
 なんなんだ……その思考回路は……

「う――ん『変態君』とか」
「おまっ……」

 絶句するしかない。

「ダメ?……だって、貴方って、本当に変態じゃない」

 綾波はこめかみを押さえる。

「あのな。俺はお前のマネージャーでもある訳で……この先挨拶回りだとか、例えばお前がテレビに出る事になって、そういう場でマネージャーの俺の事を『変態君』呼びするのか!?
 おかしいだろ!えっ?」

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