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eyes to me~ 私を見て
第40章 桃子、舞踏会へ
「おお……金魚……」
「それはピラニアよ」
「むむっ……これは……象?」
「それはね……擬人化したトランペットよ」
「う――ん……じゃあこれは……?どこかの国のプリンセスですか?」
「それは私の自画像よっ!おーっほっほっ」
ペコの挿し絵はセンスが独特過ぎるようだ。
堺は一枚の招待状に目を留めた。
「……ペコさん……これ」
ペコはちらりとその招待状を見た。
「冒険な事をしますねえ……これは、スゴい事になりますね」
「ふふ……パーティのレポ、堺ちゃん頼んだわよ?」
「これも記事にするんですか?……流石目の付け所が違いますね」
ペコは堺からその招待状を受け取ると、鷹の様な目で見つめた。
「さあ……カモンカモンカモン……
来るのよ……貴方が来ないと役者は揃わないのよ」
堺は肩を竦めた。
「しかし……志村さんが来るのを分かってて、現れますかねえ?」
ペコはニヤリとして椅子を回転させると、窓の外に視線をやった。