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eyes to me~ 私を見て
第40章 桃子、舞踏会へ
リムジンから白いスラックスの脚がスッと伸び、白い靴が硬質な音を立てた。
フワフワのパーマの栗色の髪が揺れ、シャボンの薫りと共に薄茶色の瞳が二人を捉えて優雅に微笑み、右手を差し出す様はまさに王子……
リムジンから降り立ったのは由清だった。
マイカは顎が外れんばかりに口をあんぐり開けて固まっている。
「アンソニー!白いタキシード似合いすぎ――!」
桃子が由清の右手を自然に取ると、由清は身を屈めてその手にキスをした。
「ひゃあ――っ」
マイカは萌え悶えて叫ぶ。
桃子は照れて笑った。
「うふふ……リムジンと王子のお迎え……お姫様になったみたい」
「桃子ちゃん……今日はお姫様気分で楽しんで行ってね?
……お友達も、初めまして」
「あ、マイカちゃん!プリキーのアンソニーだよ!」
「お初にお目にかかります!マイカと申します!
プリキーのファンクラブ1号を名乗らせて下さいっ!
ファンクラブ発足はいつですか?
出来たら入ります……いや寧ろ作ります――!」
マイカは目をハートにして由清と握手する。