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eyes to me~ 私を見て
第40章 桃子、舞踏会へ
「だからっておかしいだろうが!お前みたいなチンピラが親類と思われたら美名が迷惑なんだよ」
胸ぐらを掴むと、健人は悪びれずに目を輝かせた。
「ヒメ?姫様がここに住んでるんすか?そいつはスゲーや!」
「いや、そうじゃなくてな」
「姫様のお部屋なら、ビシッとゴージャスに綺麗にしてやんねえとな!」
健人は呆気に取られる綾波をよそに、窓の文字を綺麗に消していく。
良く見れば、荒らされた部屋の中はすっかり元通りにされて、桃子が持ってきたであろう編みぐるみがベッドにキチンと並べられている。
切り裂かれたカーテンは、くま柄の新品の物に替えられていた。