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eyes to me~ 私を見て
第40章 桃子、舞踏会へ
「綾波さん……わかった?私の青い髪留め……て、お掃除屋さ……んですか?」
青いドレスの美名が、長い髪を揺らしながら入って来ると、健人は綾波を突き飛ばし、美名の前で仁義を切るポーズをした。
「お初にお目に掛かりますっ!お姫様!
俺は"下町の優しい暴れん坊、ライオン丸"こと竹下 健人っす!
以後お見知りおきを!」
「え?え……は、はい、よろしくお願いします」
分けがわからず頭を下げる美名の前に綾波が立ちはだかった。
「よろしくしなくて構わん!」
「え……でも……」
健人は美名をしげしげと見つめるが、綾波はそれを遮る様にぐるぐる動いた。
「いや――流石姫様、お美しいっすね!
兄貴はいつから姫様の爺やをしてるんすか?」
「だから、爺やじゃないと言ってるだろうか――!」