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eyes to me~ 私を見て
第40章 桃子、舞踏会へ



 唇を離すと、また唇が再び触れそうな距離で綾波は囁いた。

「爺やが、こんな風にするのか?」
「も……もうっ!バカ――!」

 真っ赤になった美名がグーパンチを顎に決めると綾波は崩れ落ちた。

「うわ――!姫様が兄貴を倒した――!」

 健人が驚愕して叫んだ。

「つっ……剛さん!しっかり――!」

 倒れた綾波を揺さぶると、低く呻いて起き上がる。

「全く……だんだんとパンチが強烈になっていくな……」
「ご……ごめんなさいっ」
「おい、それはそうとそろそろ向かわないと時間が」
「姫様と爺やの兄貴、お出掛けっすか?俺、護衛しますよ!」
「そんなもん要らん!」
「えっと……ライオンさん?も、ご一緒しませんか?」
「美名っ?何を言って」

 綾波は目を剥いた。

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