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eyes to me~ 私を見て
第41章 歌姫、舞踏会で歌う



「ど……どうなってんの?」

 由清が首を傾げる。

「さあ……何だかな?」
「志村さんと大室は、昔は親友同士だったのさ」

 綾波は、襟首を掴む真理の手を払い、ネクタイを直した。

「え?そうなのか?」

 真理と由清は目を丸くする。

「何かのきっかけで仲が悪くなったそうだが……こんな所でドンパチやる訳がないだろうが。あれは表向きのポーズさ」
「え、演技?」
「ま、そんな処だな」
「ひい――っこわっ」

 堺がホテルのスタッフに声をかけられ時間に気づき、手を叩いた。

「皆さん!そろそろ中へお入りください!」

 皆がわらわらと会場へと向かう中、美名はまだ綾波にしがみついていた。

「……そろそろ行くぞ」
「……やだ……」

 美名は声を詰まらせる。

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