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eyes to me~ 私を見て
第41章 歌姫、舞踏会で歌う



「おい、そろそろ中へ入るか。堺さんが心配するぞ」

 綾波は、噛みつこうとする桃子の頭を片手で掴み言った。

「あ……そうですね」
「わ――い!舞踏会だ舞踏会!マイカちゃんもダンスしよ――ね!」
「うん!沢山食べる――!」
「お姉ちゃん、お持ち帰りって出来るの――?パック置いてあるかな――」
「芸能人いるよね――!目の保養たっぷりしちゃお――!」

 桃子は、コロッと綾波から離れて、マイカとはしゃぎ始めた。

「全く、現金なヤツだな」
「そんな桃子ちゃんが可愛いんだよ~!」

 三広が目尻を下げてニコニコする。

「ふふ……皆、楽しもうね?」

 綾波は美名の耳にそっと小さく囁いた。

「俺達は……もう楽しんだがな」
「も……もうっ!」

 美名は真っ赤になる。
 五人が扉の中へと消えると、柱の影からsilent wolfの庄森が現れた。
 手には小型カメラが握られている。

「バッチリ撮れたぜ……お姫様の濡れ場……
 可愛い顔してやるもんだねえ?ヒッヒッヒ……」

 ドレッドヘアーを弄びながら、唇を歪め呟いた。
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