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eyes to me~ 私を見て
第41章 歌姫、舞踏会で歌う

「美名……っ」
ステージから、翔大が唇を噛み二人を嫉妬に燃える目で見つめていた。
その剣幕に、隣に居る髑髏川は震え上がり、メンバーにしがみついた。
「お前……人前だぞ……」
綾波は美名の頬にキスして囁いた。
美名は首に腕を廻したまま、あっと声を上げるが、綾波から離れようとしない。
「まずい……かな?」
綾波は溜め息をふう、と付くが、クスクス笑い出す。
「……ま、今更だな」
「私……自然にしたいの……ダメかな……」
美名の指に力が込められる。
「自然に……?」
「歌手である前に……私は私だもの……
歌手だからって、好きな人とコソコソしなきゃならないなんて、変だよ……」
「全く……後で志村さんに叱られるぞ」
綾波は、美名の髪を優しく撫でた。
堺はそんな二人を見て、拍手していた。
「うん!確かに……音楽とプライベートは別ですよね!
恋愛の感動や充実が素晴らしい音楽を産み出す事もあるのです……!うん、うん!」

