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eyes to me~ 私を見て
第42章 愛欲の塔で
美名は黙って聞いている。
「強引にした事は謝る……でも、本気だから止められなかった……
俺は……綾波よりも、美名を愛している自信がある……だから」
美名が微かに身体を動かした。
お湯の音がピチャンとバスルームに響く。
「しょう君……分かったから……」
「え……?」
「しょう君の物に……なるから」
美名は翔大に向き直り、笑った。
翔大は、その瞳に影がある事に気づかず、有頂天になる。
「美名……っ」
「んっ……」
頬を両手で挟み引き寄せて口づけると、美名も応えてきた。
お互いの舌を長い時間かけて絡ませ離すと、美名は翔大の瞳を真っ直ぐに 見た。
「のぼせちゃう……先に出て、髪を乾かしてくるね」
「分かった……俺はもう少ししたら行くから」
翔大は額に優しく口づけた。
美名はそっとバスタブから出て、流し目を送りながらドアを閉めた。