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eyes to me~ 私を見て
第42章 愛欲の塔で
タオルで濡れた身体を拭き取りふと前を見ると、自分の姿が鏡に映し出される。
至る処に翔大の痕が付いていた。
鏡から顔をそらそうとした時、太股に紅く咲いた色が目に飛び込んできた。
その場で倒れそうになるが、洗面台に掴まり、なんとか身体を支える。
髪を乾かして、ベッドの引き出しを開けると、言った通り白いネグリジェが出てきた。
頭から被ると、するりと肌触りの良い心地よさに鼻の奥がツンと痛む。
レースやフリルがあしらわれて裾が広がった長いネグリジェは、まるでドレスだ。
クシャクシャになったシーツや、脱がされて放り投げられた青いドレスや下着を見ていたら、無性に可笑しくなり笑いを溢し、やがてそれはヒステリックな泣き笑いに変わる。