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eyes to me~ 私を見て
第44章 デビュー前夜
「んん~」
キーに触れようとした時、志村がクマを抱きながら身体の向きを変えた。
「……っ」
「……!」
真理と美名はヒヤリとした。
志村はクマを強く抱き締めて薄ら笑いを浮かべて眠っている。
「たく……脅かすなよな……
大体何だよ……このふざけた帽子とパジャマ……」
真理は、水玉のパジャマを着て、ボンボンが付いた帽子を被っている志村を見て苦々しく溜め息を付いた。
「うん……編みぐるみは……桃子からのプレゼント……みたい」
美名は笑いを噛み殺した。
「全く……こんなややこしいやり方で鍵の保管すんなよな」
クマの首にかかるキーを掴んだ時、志村がカッと目を開いた。